第11号:コストダウン活動とコストマネジメントとの完全連動化(その1)

②コストダウン活動とコストマネジメントとの完全連動化(その1)

グローバル全体で利益を極大化するためには、以下の3点が重要と考えます。

①最適地生産・メーカーレイアウトのシミュレーション
②コストダウン活動とコストマネジメントとの完全連動化
③海外拠点に対する利益管理システムのロールアウト

今回は、②コストダウン活動とコストマネジメントとの完全連動化のポイントについて、議論させていただきます。

利益を最大化するためには当然ながら各拠点のコストダウンを強力に推し進めなければなりません。しかし、現実には現場でのコストダウン活動と原価管理部門や経営層のコストマネジメントが連動しておらず、コストダウンが思うように進まないケースが散見されます。

コストダウン活動とコストマネジメントの完全連動化には、以下のポイントがあります。

(1)製品連動
(2)プロセス連動
(3)データ連動
(4)タイミング連動

 (1)製品連動
多くの企業では、「開発」「生産」「販売」「アフターサービス」といった機能別に各部門がそれぞれコストダウン活動を推進していると思います。その際当期のコストダウン目標を各部門に割り付け、各部門はこの目標を達成するために施策を検討・実施していきます。
しかし実態は、各部門は今期の目標を達成するために例えば開発であればプロジェクトの開始を来期に先送りして費用を抑制したり、購買であれば来期なんとかするから今期はとりあえず泣いてくれと強引な値引きをさせたりという場当たり的な施策を取って目標を達成していることも少なくありません。こういった見せかけのコストダウンは必ず翌期「リバウンド」を起こしてしまい「真」のコストダウンにつながりません。
コストダウン活動とコストマネジメントの連動で一番大切なのは機能別(部門別)にコストダウン活動とコストマネジメントを行うのではなく、機能(部門)を製品軸で連動させることです。具体的には開発から生産・販売・アフターサービスまで製品軸で一気通貫でコストダウン目標を設定し、実際原価とぶつけながらギャップ分析を行いコストダウン活動のPDCAサイクルを実施することです。(コストダウン活動のPDCAは(2)プロセス連動で後述します)
その際一般的には機能別組織においては製品軸でコストダウンを推進していく責任の所在が曖昧になる場合が多いです。これに対しては製品軸でコストダウンを強力に推進する製品別コスト責任者を社長直轄で設置し、製品連動を促進させることも有効です。

次回は引き続き②「コストダウン活動とコストマネジメントの完全連動化」の2つ目のポイント(2)プロセス連動について、議論させていただきます。

(SCM事業部 マネージャー 緒方美樹)