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グローバル経営において日本企業が直面する課題とその解決に向けて
六重苦にあえぐ日本の企業は、グローバル経営に活路を見いださざるを得ない状況になっております。地域別損益を開示した日本の上場企業の営業利益のうち海外の稼ぎは7割を超えており(2011年3月期)、海外子会社からの配当収入も2010年度に2兆9000億と10年前の3倍になっています。
このようにグローバル経営が要求されるなか、日本企業が直面する課題及びその解決は以下の3つであると考えております。
①ビジネスモデル変更の必要性今までの国内中心のビジネスモデルは通用せず、新たなビジネスモデルの構築が必要となっています。「単体製品 → サービス複合」「地域限定 → グローバル横断」等へビジネスモデルの変更が求められています。
これに対し以下の新グループ経営管理が必要になると考えます。(1)新たなプロフィットセンター、コストセンターでの経営管理 ・顧客別プロフィットの重視(グローバルアカウントetc.) ・サービスパッケージ別に地域横断一気通貫コストセンターの設定(2)顧客コード・製品コード・勘定科目等マスター統合(3)内部データ中心→外部データ取り込み ・顧客・競合との関係から見た情報(シェア、最終小売価格、流通の利益etc.)
②グローバルでの競合企業が続出国内での良く知る競合企業に加えて「グローバル競合企業」「エリア競合企業」「ローカル競合企業」が一気に続出します。「グローバル競合企業」「エリア競合企業」については品質・納期・価格で対抗(特に価格では負けないことが重要)、「ローカル競合企業」については基本的に相手にしないが、将来的に脅威になる企業については対抗する必要があると考えます。
競合企業に負けないためにはグローバルコストマネジメントが必要になると考えます。(1)製造間接費・販管費も含めた全原価コストダウン(ABC)(2)競合企業に負けない価格戦略 ・マーケットインの価格設定(3) 特に今後必要となるサービス化に対するコスト・プライスマネジメント ・サービスコストの把握と適正プライス化
③アウェイでの戦いを強いられる言語、文化、宗教、法律、人種等の全く異なるエリアでの事業展開が必要となっています。アウェイで戦うためには自社の強みとして今まで培ってきたDNAの注入が必要です。(1)DNA・らしさ(ウェイ)の明確化 ・何が強みなのか、なぜその業務が必要なのか(2)DNAを注入した業務標準の策定・展開 ・機能だけを書くのではなく内に秘めた「こころ」を書く
これら直面する3つの課題と解決について、次回以降の「目からウロコのレイヤーズ経営通信」で個別に議論いたします。
(代表取締役 CEO 杉野 尚志)
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