調達戦略・調達業務改革

企業が自社の製品を適時適量に供給していくためには、QCDを満たした安定的な資材調達が欠かせません。
当社では、外部環境の変化に柔軟に対応する調達戦略の策定と、戦略を確実に実行するための業務・IT・組織の変革を支援いたします。

調達戦略・調達業務改革の必要性

調達活動は、企業が持続的な成長を達成する際に欠かせない事業活動の原資です。
日々移り変わる時勢の中で安定的にQCD要件を満たした必要資材を確保するためには、時勢に合わせて調達戦略を定義しながら、調達業務・調達組織の在り方を変化させていく必要があります。
 
例えば、外部環境の変化が大きい場合においては、リスク回避を念頭に機動的に立ち回り、複社購買化や在庫保持など、安定的に資材を確保する取り組みが求められます。
一方、外部環境の変化が小さい場合においては、コストの最小化を目指し、地道にコツコツと新規取引先の開拓や価格交渉を継続する必要があります。
 
このように、外部環境の変化に対して柔軟に対応しながら調達を行うためには、予め想定されるケースに対し調達戦略を用意しておくと共に、速やかに戦略を実行できるよう調達プロセスを整備しておく必要があります。

【図1】外部環境の変化度に対応した調達プロセス

調達戦略・調達業務改革における重要視点

外部環境に柔軟に対応できる調達を実現するためには、以下の3つの視点から調達戦略・調達業務改革を進めることが重要です。
 
① 調達戦略の策定とプロセス化
② 調達活動に必要な情報の整理
③ 業務を効率化する調達組織の構築

調達戦略の策定とプロセス化

調達戦略は調達活動の根幹となる要素ですが、いざ策定しようとすると、何から着手して良いか分からないという企業様も少なくありません。調達戦略の策定においては、調達戦略を「調達カテゴリ」「調達方針」「サプライヤー管理方針」の3点に分解すると考え易くなります。
 
調達カテゴリー
調達方針を定める活動単位として、部材の特性や調達地域、サプライヤーの業界特性などを踏まえて設定する部品群を指します。
 
調達方針
調達カテゴリーごとの施策実行優先度や、調達活動として推進する施策を指します。
 
サプライヤー管理方針
製品戦略や販売戦略に基づき、新規サプライヤー探索や技術動向調査の計画を策定することを指します。
 
調達戦略の方針が定まった後は、プロダクトライフサイクルにおける各活動に調達戦略を当てはめて、調達プロセスに落とし込んでおくことが重要です。

【図2】調達戦略の構成要素と調達戦略のプロセス化

調達活動に必要な情報の整理

外部環境に柔軟に対応して調達戦略を実行するためには、サプライチェーンにおける鮮度の高い情報を取得し続ける必要があります。
そのためには、予め各調達プロセスに対して必要な情報を明らかにした上で、最新化された各種データを適宜適切に把握できる環境を整備しておく必要があります。
この際にポイントとなるのは、一般部材/重要管理部材等をキーに、取得する情報粒度に濃淡付けをしておくことです。
濃淡付けをしておくことにより管理工数が削減され、外部環境の変化に応じて速やかに情報を整理し、戦略を実行することができます。

【図3】調達プロセスに応じた取得情報の整理

調達組織の業務効率化と高度化

調達戦略が策定できたとしても、調達組織が日々のオペレーション業務で手一杯となっており、戦略的業務へシフトできていないというケースは少なくありません。
調達組織がより戦略的業務を行えるようにするためには、業務を「購買業務」と「調達業務」に分割した上で、購買業務に対しては、AI/RPAの活用・SSC/BPOの導入を通じたシンプル化・効率化を進め、余った工数を用いて調達業務の高度化を進めることが必要です。
加えて、ERP/EDI/サプライヤーコラボレーション等のDXソリューションを用いてサプライヤーを巻き込んだ効率化を推進し、調達組織が戦略的業務にシフトできるような環境を構築することが、調達戦略を実行する上でのポイントです。

【図4】IT投資による調達組織の戦略的業務へのシフト

レイヤーズの調達戦略・調達業務改革の構築ステップ

はじめに、調達機能に関する現状把握をスピーディーに実施し、課題を明確化することで、改善すべきポイントを明らかにすることが必要です。
その上で、目指すべき調達戦略と組織設計・調達プロセスを定義し、目的を意識した調達システム構築を行うことで、調達戦略を円滑に実行できる環境を構築することが可能になります。

【図5】レイヤーズの調達戦略・調達業務改革の構築ステップ

お仕事のご相談や、ご不明な点など、お気軽にお問い合わせください。
セミナー開催予定など最新ニュースをご希望の方はメルマガ登録をお願いいたします。