ビジネスプロセスマネジメント(BPM)

ビジネスプロセスマネジメント(BPM)とは

ビジネスプロセスマネジメント(BPM)とは、業務プロセスを最適化するための手法です。業務の効率化だけでなく、戦略実現の有効性を高めるために、定常的に業務プロセスを再設計します。業務の実行自体を管理するタスク管理やプロジェクト管理とは異なり、業務のやり方自体を最適化する手法です。
業務プロセスを根本的に再構築する手法であるビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)が、スナップショットで実施されるのに対し、BPMは継続的に業務プロセス自体の改善を行います。

ビジネスプロセスマネジメントの必要性

従来ではスポット的に業務の見直し(BPR)が行われるものの、定常的に業務を進化させるBPMはあまり行われてきませんでした。しかし、労働人口の減少や働き方改革、グローバル化や多角化の推進、M&Aの活発化などによって、定常的な業務プロセスの見直しが必要になっています。また、システムの再構築のタイミングで実施されるケースも多くあります。

制度設計・導入アプローチ

まずは、BPMの制度としての設計が必要になります。
1.実行組織・責任者の選定
2.対象業務の選定
3.実行サイクルの策定
 
定常的な仕組みとして各組織がどのようにかかわるか、レポーティングや評価の在り方なども定義する必要があります。業務プロセスごとの責任者を明確にするだけでなく、制度自体の責任者を置くことも、実効性を担保する上で重要になります。
 
また、闇雲に実行するのではなく、効果・実効性を踏まえて対象業務を選定し、どのようなスケジュールで実行していくかも組織全体の取り組みとして浸透させるためには重要になります。

実行アプローチとシステムの活用

設計した制度に基づいてBPMを実行する際には、以下のステップで実行します。
 
1.業務プロセスの可視化
2.業務プロセスの課題分析
3.業務プロセスの再設計
4.業務の実行
5.モニタリング
 
これらのプロセスを定常的かつ広範囲に実施するためには、効率的な実行体制が必要になります。そこで、ツール・システムの活用が一般的になります。実行アプローチに「4.業務の実行」が含まれることからも分かるように、BPMツールは、業務の可視化や設計を行うだけのシステムではありません。そういったツールでは管理のためのツールとなり早晩に使われないものになってしまいます。「4.業務の実行」も行える自動化や、実行支援につながるツールを導入することがポイントになります。
 
BPMを定常的で全社的な取り組みとして浸透させていくためには、制度自体の設計と、現実的に運用可能なツールの選定、全社的に取り組む企業文化の醸成、チェンジマネジメントなどが求められます。

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