デジタル空間統計

デジタル空間統計とは

 デジタル空間統計とは、携帯電話ネットワークのデータを利用して作成される人口統計情報です。NTTドコモ、ソフトバンクグループ、KDDIなどが提供しています。
 NTTドコモのモバイル空間統計では、地域、年齢、性別、居住エリア別の1時間ごとの人口統計情報を分析することができます。また、個人が識別可能な情報は除去されているため、プライバシーにも配慮されています。なお、人口統計情報のサービス内容は、サービス提供者によりそれぞれ相違があります。

デジタル空間統計の仕組み(モバイル空間統計のケース)

 基地局が把握している携帯電話の位置情報と携帯電話会社が保有している携帯電話の属性情報により、地域ごとの属性別人口情報を取得することが可能となります。
 また、得られた情報には集計処理、非識別化処理、秘匿処理が行われます。非識別化処理とは、個人の識別が可能な情報を除去または要約することで、個人の識別をできなくする処理です。集計処理とは、得られた情報に自社の携帯電話普及率を加味し、自社の携帯電話使用者以外も統計情報に含める処理です。秘匿処理とは、個人の特定を防ぐため、特定がしやすい少人数地域の情報を除去する処理です。

なぜデジタル空間統計が注目されるのか

 デジタル空間統計は、サンプル数が多いため高い精度のデータを得ることができます。また、5年ごとの国勢調査と比較してより新しいデータを得ることができます。さらに、訪日外国人の人口情報も分析が可能です。用途として、観光、防災、産業振興、防犯、福祉など多岐にわたり、様々な用途での利用が期待されています。

各社のデジタル空間統計ソリューション

 各社が提供するデジタル空間統計としては、NTTドコモによる「モバイル空間統計」、KDDIによる「位置情報ビッグデータ」、ソフトバンク子会社のAgoopによる「流動人口データ」などがあります。
 これらの情報をもとにした様々なサービスが展開されており、マーケティングや地域政策などに活用されています。

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