ITSS(ITスキル標準)

ITSSとは

ITSS(IT Skill Standard)とは、「ITスキル標準」とも呼ばれるIPA(経済産業省)が策定したIT人財に対するスキル体系(指標)のことです。このような指標を設定することで、IT人財を教育・訓練する際、現状の保有スキルの数値化、対応すべきスキルの見える化等が可能です。

IPAの提唱するITSSの活用

IPAはITSSの活用として以下3つを提唱しています。ITSSは、様々な主体(適用先)に対して共通の枠組み(価値基準、指標)を形成し、企業の枠を超えて人財の価値が評価されることを目指しています。

 

  1. 情報サービス企業(情報システム部門を持つ企業も含む)への活用
    中期経営計画や長期戦略を達成するに当たり、人材育成と調達が必要になります。ITSSはそのための指標となります。また、既に指標を独自に持つ企業では、その指標を客観視することが可能です。

  2. 個人への活用
    客観的に見た際、自分がどのようなスキルをどのレベルで所持しているのか把握可能になります。そこから、足りないスキルに対してのアプローチや高いレベルのスキルを企業等へ売り込むこと(就職活動等)が可能です。

  3. 教育・研修サービス提供機関
    IT教育において、どのスキルの向上を図るのかを客観的に提示する際の指標になります。

ITSS活用の際の留意点

ITSSは客観的にスキルを定量化、可視化できるという点で活用するべきですが、活用の際には2つの留意点があります。
 
1つ目は、ITSS活用の目的(人財育成のため等)を明確にしないまま、とりあえずITSSを導入することです。上記のように、人財育成のためにITSSを活用するといったような、目的が明確になっていない場合、ITSSと人財のスキル状況を比較しただけで終わってしまう可能性もあります。これでは、人財育成に繋がりません。場合によっては、個人のモチベーション低下にも繋がります。
 
2つ目は、ITSSは様々な立場の人が共通の認識を持つための指標である(客観的にITスキルを見直すことができるもの)ということを忘れないことです。無理矢理ITSSの指標を全てそのまま使用する必要はなく、適宜使用することが可能であり、それぞれの実態に合わせ、適用方法を十分に考えることが重要です。