物流KPIダッシュボードによる可視化

サプライチェーン全体に散在し分断された入出庫、輸配送、在庫などの物流関連データを集約し可視化するKPIダッシュボードを構築することで、事業・部門を横断した全体最適化視点によるデータドリブンな意思決定が可能になります。経営層から現場まで必要な粒度のKPIをフルカバレッジで設計し、事業ニーズに合わせたダッシュボードの構築が求められますが、新規システムの導入・構築は相対的にコスト・期間が大きくなるため、実現難度が上がります。レイヤーズ・コンサルティングでは、クライアント企業のニーズに合わせ、既存システムを活用したデータ連携・加工基盤およびダッシュボードのクイックな構築を支援しています。

サプライチェーンの全体最適化のために物流可視化が必要

サプライチェーンの全体最適化の検討・意思決定のためには事業・部門を横断して物流関連データを集約・分析する必要がありますが、多くの日本企業が物流を生産や営業の一部機能として扱い、各事業・各部門が独自に運用してきたことで個別最適化・サイロ化が進んでいます。その結果、必要な情報を得ようにもシステム・データがばらばらであったり、長らく物流を外部委託してきたため実態が把握できていないなど、そもそも物流を統括する部門や責任者が「自社の物流が見えない」状態になってしまっているというご相談をいただく例が増えています。

物流事業者の現場作業改善や荷主企業の意識改革も含めた商慣行の見直しなど、物流が抱える問題はもはや自社だけでは解決が難しく、多くのステークホルダーを巻き込んだ改革を進めていくためには、信頼できるデータ基盤を構築し同じ指標を共有しながら施策提案・実行に取り組んでいく必要があります。さらに、2026年4月からのCLO(Chief Logistics Officer)設置義務化の流れにより、物流統括責任者にとって体制・基盤の整備は急務となっており、そのためにも物流KPIダッシュボードの構築が有効な手段となります。

【図1】物流統括管理者(Chief Logistics Oficer)の役割

経営と現場をつなぐ物流KPIによるデータドリブンな意思決定

クライアント企業の物流事業特性に合わせ、経営レベルのKGIから物流の現場レベルのKPIまでフルカバレッジでKPIを整理し、ダッシュボード化が必要なKPI・ロジックを設計します。
経営視点のKGIと現場視点のKPIを連動させることで、現場の数値動向を見ながらあらかじめ想定した具体的施策を軸に行動改善のためのデータドリブンな意思決定が可能になります。

KPIテンプレート

幹線物流・ラストマイル配送・庫内作業・在庫管理など物流業務全体を横断するKPIテンプレートをもとに、貴社の事業形態や課題に合わせて主要KPIをピックアップしカスタマイズ設計します。
物流委託の契約形態(車建、個建、路線など)、データ粒度(SKU、コース、車格、拠点など)などの前提条件を考慮し、意思決定に直結する指標の切り口を整理します。具体的には、3率(積載、実働、回転)、単位当たり物流費、在庫年齢などをもとに、現場運用にフィットする閾値、算出ロジック、集計軸、データビジュアルを設計します。

【図2】物流KPIのテンプレート

既存システム・データの利活用によるクイックなKPIダッシュボード構築

既存システムから取得可能な、運行データ、在庫データ、受発注データ、配送コスト、各種マスター(顧客、商品、拠点など)などのデータを活用しKPIダッシュボードを構築します。必ずしも完全なシステム化・自動化を目指さず、最小限のデータ連携・開発によりクイックに構築を進めます。異常値発生時の実務担当者へのアラートや、システムエラー発生時の保守担当者へのアラートといった補助機能も含め、既存システムベースで必要な機能を実装します。

データアセスメントによるダッシュボード構築・高度化のステップ整理

また、既存の仕組みを活用するうえでは、現時点のシステム・データの可用性を正しく把握し成熟度に合わせたダッシュボード構築・高度化の計画を策定することが重要です。レイヤーズでは、プロジェクトの初期段階で、既存システムから取得可能なデータの精度、欠損、コード不整合、粒度差などをクイックアセスメントし、データ品質や成熟度に合わせ、KPI・ダッシュボードの設計をチューニングしています。アセスメントで抽出したデータ課題に対しては、代替データ・KPIの運用などの代替手段やマスター整備・時間記録精度向上などの根本改善方針も含め、ダッシュボードの精度と運用再現性を段階的に引き上げる計画を検討します。

【図3】物流業務成熟度診断 到達レベルマップ

物流KPIダッシュボード構築のステップ

以下の5ステップで物流KPIダッシュボード構築と運用定着を実現します。
 

STEP1 物流KPIダッシュボードの構想策定

STEP2 データアセスメントと連携方式の設計

STEP3 KPI・画面・運用の要件定義

STEP4 データ連携基盤と物流KPIダッシュボード構築

STEP5 運用定着と継続改善の支援

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