カスタマーサクセス

カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセスとは、顧客が商品・サービスを利用することで成功体験を得られるよう、事業者が積極的に利用者に対して働きかけを行う活動のことを指します。顧客との親密な関係を積極的に維持し、潜在的なニーズを把握・フォローしながら、満足度の高いサービスを先回りして提供することで、顧客の成功体験を創出します。
 
カスタマーサクセスが注目されるようになった背景として、モノを“所有”することから“利用”することへと消費者の購買行動が変化したことや、それによるビジネスモデルの変化、特にSaaS型サービスやサブスクリプション型サービスの普及・拡大といったことが挙げられます。また、SNSの発達により口コミなどの情報が広がりやすく、以前より顧客満足度が収益に直結しやすくなったことも、カスタマーサクセスが重要視されるようになった背景の一つといえます。
 
類似の用語に「カスタマーサービス」がありますが、“目的”・“顧客との関与の仕方”が大きく異なります。カスタマーサービスは、コールセンターのように問題収束を目的とした受動的な関与である一方、カスタマーサクセスは、顧客の成功体験の創出・サポートを目的として能動的に顧客と良好な関係を築くことです。

企業がカスタマーサクセスを導入するメリット

  1. LTVの最大化
    LTVとは、Life Time Valueの略称で、事業者が商品・サービスを提供することで顧客から生涯得られる収益の総額を表します。カスタマーサクセスを導入することで、顧客のより高額な商品・サービスへのグレードアップ(アップセル)や、追加オプションの利用(クロスセル)、長期間の継続利用などを実現し、結果的にLTVの引き上げに繋がります。また、新規顧客獲得よりも既存顧客からのアップセルの方が低コストかつ容易なため、こちらも同様に顧客単価を引き上げることが可能です。
  2. 解約率(チャーンレート)の引き下げ
    一般的なサブスクリプションモデルのサービスにおいては、顧客はいつでも解約可能というデメリットがあります。そこで、顧客に飽きられないような新鮮なコンテンツの提供や、定期的なフォローアップなど状況に合わせた適切なカスタマーサクセスを導入することが重要です。アプローチの結果、顧客の成功体験を継続させることができれば、解約率(チャーンレート)の低下、そして安定的な収益の確保につながります。
  3. 商品・サービスの品質改善・向上
    カスタマーサクセスは顧客と良好な関係を構築しているため、顧客から直接的なフィードバックを受けることで、商品・サービスに対する顧客視点の問題点や改善点を把握でき、既存商品における品質改善・向上や、より満足度の高い商品・サービスの提供につながります。

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