自動車メーカーにおけるアフターパーツの物流改革
クライアントが抱えていた課題
自動車メーカーであるクライアント企業は、北米における新車販売台数が大幅に増加している状況を受けて、今後のアフターパーツの販売需要の増加に対応可能な物流体制(需要が増加しても、お客様をお待たせしない体制)を構築していく必要がありました。アフターパーツは主に日本で在庫を保持しており、注文に応じて海外各国へ出荷する形態としていましたが、日本国内におけるアフターパーツの在庫倉庫は、自前の倉庫以外にも外部倉庫を複数借用している状態にあり、これ以上の在庫増加への対応を国内で行っていくことは困難でした。特に、北米市場におけるアフターパーツの需要拡大が見込まれており、売上増加(物量増加)に耐えうる物流体制の構築が急務となっていました。
レイヤーズのアプローチ
北米市場における需要拡大に耐えうる、アフターパーツの物流体制の構築を目標に、改革プロジェクトを発足し、以下を最重要の取り組みテーマとして、企画から北米マスタデポの建設、そしてシステム開発までの一連の支援を行いました。
① 北米での新たなお客様増加に対して、確実な在庫配置、供給スピードの向上を目的に、北米に新規デポを設置し、需要地で確実に在庫を保持し、北米内における調達リードタイムを大幅に短縮
② 国内部品センターに対して要求されていた過剰な在庫量の低減を目的に、北米デポで需給をコントロールし、国内部品センターに対するオーダーを平準化
③ 受入効率化を目的とした、クロスドック化(新設北米デポで在庫を保持し、国内部品センターでは北米向け在庫を保持しない)
【図1】アフターパーツの物流改革における取り組み
成果と顧客満足
北米デポ新設とそれに付随した取り組みにより、以下の主要な効果を創出しました。
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- すべての北米RDC(Regional Distribution Center 地域配送センター)に最速で供給できる体制の構築
- 調達リードタイム大幅減による在庫削減余地の拡大
- 日本国内における外部倉庫使用量の削減
- 北米へのアフターパーツ出荷を新設北米デポ向けに一本化することによる、出荷輸送の効率化
また、本活動において、非効率なプロセスが洗い出されるとともに、新たな受注&発注方法の構築が行われ、プロセス全体の効率化を実現しました。




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