人的資本経営

人的資本経営において、人財を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出して中長期的な企業価値向上につなげるためには、「内部マネジメント」と「外部情報開示」を両輪で回すことが重要です。加えて、法定開示への対応としての「規定演技」と、自社の理念・戦略・強みを示す任意開示としての「自由演技」を組み合わせ、独自性あるナラティブと指標で差別化することが求められます。さらに、人的資本情報の信頼性を担保するためには、HRデータ・システムの整備を通じたデータソースの整理・一元化、収集・管理プロセス構築、データハンドリング方法の確立が不可欠です。
レイヤーズ・コンサルティングは、ISO30414等の外部基準や人的資本可視化指針を踏まえつつ、現状分析、マテリアリティ特定、測定・分析、ナラティブ策定まで一気通貫で支援します。

企業の勝ち残りにおける無形資産、特に「ヒト」の重要性の高まり

企業の持続的な成長性を見極めるうえで無形資産、特にESGの「S」に含まれる人的資本が注目されています。
世界的にはISO30414等の人的資本情報に関する複数の外部基準、日本では2022年8月に人的資本可視化指針が公表されています。

 

他方、こうした流れを踏まえた多くの企業の傾向として、投資家向け開示が先走り、比較可能性を重視した標準的情報に終始し、人海戦術対応で再現性やデータ精度が不安定である、と当社は捉えています。

 

上記の現状を踏まえ、真に人的資本経営を実現するうえで、当社としては、

  • 人的資本に関する定量情報・指標を外部開示だけでなく内部マネジメントにも活用すること
  • 標準的なフレームワーク・考え方は踏まえつつ、各社の理念・戦略等を起点に企業価値向上を目指すことを、独自性あるナラティブ(ステークホルダーも腹落ちする双方向の対話)で示すこと
  • 人的資本情報の信頼性を確保するうえでデータやシステムを整備すること

の3点が重要と考えます。

人的資本経営を着実に実践するうえでの3つの重要視点

「内部マネジメント」と「外部情報開示」

人的資本経営を推進するうえで、まずは「内部マネジメント」と「外部情報開示」を両輪とするサイクルが重要です。人的資本可視化指針が開示される等、どうしても「外部情報開示」に目が行きがちです。

しかし、人的資本経営においては、経営陣・人事部門が自社の経営戦略・人財戦略の物差しとして人的資本情報を把握して打ち手につなげる「内部マネジメント」の視点も重要です。

「内部マネジメント」で従業員の腹落ちとアクションに繋げ、その成果や進捗を「外部情報開示」に活用する、そして、「外部情報開示」を通じた投資家・顧客・求職者等との対話を「内部マネジメント」にフィードバックして、建設的な対話につなげるサイクルが望まれます。

【図1】「内部マネジメント」と「外部情報開示」を両輪で回す

「規定演技」と「自由演技」

第二の重要視点として、法定開示への対応=「規定演技」と、各社の強み等を表す任意開示=「自由演技」の両方で、総合的に企業価値を高めることも重要と考えます。「規定演技」への開示対応は上場企業として不可欠ではありますが、あくまで標準的情報の開示であるため、ここに止まる限りは差別化困難です。よって、各企業の理念・戦略・歴史や強み・特徴を表現する独自のナラティブや指標等を、「自由演技」としてマネジメント及び開示して差別化する必要があり、この点は人的資本可視化指針の公表版で最後に追加された推奨事項でもあります。

【図2】「規定演技」と「自由演技」 を組合わせて総合的に価値を高める

HRデータ・システム整備における信頼性の担保

第三の重要視点は「HRデータ・システム整備における信頼性の担保」です。「人的資本経営」には、財務と同じようにデータで人財をマネジメントする考え方が内包されます。
そこでは、HRデータ・システムを整備することで、人的資本に関する定量情報の的確な把握・分析、データや分析結果に基づくアクションの信頼性が担保されます。

 

データ・システムを活用して経営上のアクションに繋げるプロセスは、概ね下図の通りです。
このプロセスにおけるポイントは、

 

①データソースの整理と一元化
②データの収集・管理プロセスの構築
③データハンドリング方法の確立

 

の3点と考えます。

【図3】HRデータ・システムの活用プロセスの確立が必要

レイヤーズの人的資本経営構築の基本ステップ

レイヤーズでは、基本的に下記ステップにて、人的資本経営構築を進めます。

 

Step1:現状分析
Step2:スコーピング・マテリアリティ特定
Step3:測定・分析
Step4:ナラティブの策定

【図4】レイヤーズの人的資本経営構築の基本ステップ

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