クリーンコア戦略

クリーンコア戦略とは

クリーンコア(Clean Core)戦略とは、近年SAPが提唱しているもので、ERPシステムの標準機能を最大限に活用することで、Fit to Standardを徹底し、カスタマイズを最小限に抑えることを目指す戦略です。これにより、ビジネスの変化に柔軟かつ迅速に対応可能となります。

クリーンコア戦略の目的

クリーンコア戦略の目的は、ビジネスの変化に柔軟に対応し得るERP基盤を構築することで、メンテナンスやオペレーションの複雑性を解消することです。従来のERP基盤は追加開発の影響により、アップグレードによる拡張性に乏しいものとなっておりましたが、クリーンコア戦略の採用により、ビジネス上必要なアップデートや新機能への迅速な対応が可能となります。また、TCO(ERPシステム導入時に要する時間、労力、コスト)も削減されるため、迅速なERP導入も実現可能となります。

クリーンコア戦略の実現方法

クリーンコア戦略を実現するためには、プロセスをSAPの標準機能に合わせることを大前提としたシステム導入を行う必要があります。その上で、標準機能と一部業務のギャップを独自要件としてシステム化していきます。
 
SAPでは、アプリケーション開発/自動化/統合/データ管理・分析/AIといった機能を保持したシステム基盤であるSAP Business Technology Platformや、ローコード/ノーコード開発環境としてのSAP Build Appsなどを提供しています。これらを活用することにより、ERP本体をクリーンに保ちながら、必要な拡張機能の開発を推奨しています。

クリーンコア戦略の重要性と課題

クリーンコア戦略は、ERPシステムを効果的に活用し、IT効率の引き上げやビジネスリスクを軽減するための重要な戦略です。企業固有の課題に対応するためには、適切な拡張機能の開発が必要となる場合も想定されますが、その際にも、従来とは異なる開発手法やプラットフォームの活用によりクリーンコアを保つことが重要となります。

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