データガバナンス
データガバナンスとは
DAMA(国際データマネジメント協会)のDMBOK2(データマネジメント知識体系ガイド 第二版)では、データガバナンスを「データ資産の管理(マネジメント)に対して職務権限を通し統制(コントロール)すること」と定義しています。
つまりデータガバナンスとは、データマネジメントのルールを策定し、またデータマネジメントが決められたルール通りに行われているかをチェックすること、またはその仕組みのことです。例えば、データ収集活動というデータマネジメントに対して、データ収集方法のルールを策定し、またデータ収集がルール通り行われたかをチェックします。
データガバナンスとデータマネジメント
データマネジメントとは、データの管理、すなわちデータを蓄積、活用、メンテナンスすることです。
データガバナンスとデータマネジメントによって、データマネジメント活動のルール策定(データガバナンス)、データの蓄積、活用、メンテナンス(データマネジメント)、データマネジメント活動のチェック(データガバナンス)のサイクルが形成されます。
なぜデータガバナンスが必要なのか
データガバナンスが必要な理由は大きく2つに分けられます。
1つは、コンプライアンスやセキュリティの強化につながることです。
もう1つは、組織内のデータを有効に活用し、意思決定に役立てることができることです。例えば、グループ会社間で同じ取引を異なる勘定科目で処理していたために、グループの正確な会計情報を得られず意思決定に支障をきたしている場合、データ活用の視点からグループ全体でルールを標準化することで、正確なデータを基にした意思決定に繋げることができます。
どのようにデータガバナンスを構築するか
データガバナンスを構築するには、まずデータマネジメント戦略を策定します。データマネジメント戦略の策定においては、経営戦略や事業戦略など上位の戦略に基づいて必要なデータマネジメント活動を検討します。そして、その活動に対して必要な役割、人員割当、チェック対象を定義して運用していきます。