企業基盤改革プロジェクトをご支援。​ 販売会社から卸売企業への脱却を目指した業務・システム・組織体制・社内文化改革の実現へ。

日本アクセス様の企業基盤改革(新業務・会計システム再構築)プロジェクトをご支援させていただきました。​当時日本アクセス様ではグループ内再編や事業統合による企業規模の拡大が推し進められる中で、業務・会計システムは以前のシステムをベースに改修を重ねてきたことから、処理能力の劣化解消やシステム基盤の統合や保守切れの対応に迫られている状態でした。​プロジェクト開始当初は、システム更改のみをターゲットとしていましたが、あるべき姿を実現するために、企業基盤(業務・組織・文化)の改革にむけた取り組みがスタートしました。​

成果
  • 得意先別営業組織への転換と最適営業支援体制の構築・商流物流分担体制の確立による営業力・提案力強化​
  • 管理・本社業務のスリム化による生産性向上と営業リソース創出
  • 新たな管理会計制度・KPI導入による生産性の向上​
お客様の課題
  • 事業拡大に合わせて改修を重ねた業務会計システムの性能劣化
  • 提案力・営業力の強化​
  • 高騰する物流費への対応​
  • 肥大化した管理・本社業務のスリム化​

スタートはシステム更改

当社は雪印乳業(現:雪印メグミルク)の販売子会社5社が合併してできた会社で、雪印の商品を中心に業容を拡大してきました。その後同じような業態を運営している会社と合併してきましたが、システムは5社合併時の時に作り上げたシステムを使い続けてきました。業務のバリエーション・量の増加に対してシステムがついていかず、毎日締め処理が終わらない大変な状態でした。そこをレイヤーズさんにサポートいただきながら、プロジェクトを発足させました。​

当初は機能の統合など目に見えている課題を取り急ぎ早く載せ替えなければいけない、今で言うEOSL(End of Service Life)、保守切れの対応を迫られていました。それくらいであれば、ITベンダーと何人かの担当者で良いだろうと、当時は3名しか専任担当者がいませんでした。​

あるべき姿を織り込んだシステムへ

我々の事業規模は1兆3千億円ほどに拡大しましたが、使っているシステムはそのままの形であったため、何とかしなければいけないという課題はありました。ですが、本当にやりたかったこと、やらなければいけなかったことというのは、雪印の子会社から公共の卸、一般の卸になることでした。そのために一番大切だったことが、新たな管理会計だったと思います。

雪印の子会社だった時のシステムの組織体制としては、親会社のブランドマネージャーがいて、その下にぶら下がる形で乳食品販売課、アイスクリーム課、冷凍食品課というように、雪印の商品を販売することに最適化された組織体制及びシステムとなっていました。その状態から、何を販売するのかではなく、誰に販売するのかに重点を置いた組織体制及びシステムに変えていかなければいけないと考えました。​

本当にやらなければいけないこと、本丸は何なのか、ということをもう一度話し合って、出来上がっていた要件定義をもう一度チェックしました。その上で、これは本丸ではないのではないか、これでは足りていないのではないかということを議論し、プロジェクトの体制ももう少し強化しなければいけないという方向になり、私が入っていったという流れでした。​ありたい姿を固め、そしてそれを実現するための制度を作り、KPIを定めていくというようなことが、当時の我々の実力では考えも及びませんでした。​

そこでレイヤーズさんが入ってきて、論点・課題・課題の解決策などを出して臨んでくるわけですよね。
我々もよくやれたなとは思っていますけど、やり切れたのはレイヤーズさんのおかげだと感じています。​

システム構築から企業基盤改革へ至る道のり

ようやく大枠が決まって、詳細を固めていく段階に入りましたが、大枠を固めてもシステムをつくるだけでは改革はできないので、どうやったら企業基盤改革、我々の文化革命ができるかということを考えました。また、やり始めてからああでもないこうでもないとならないよう皆さんの合意形成を得る必要があったので、企業基盤改革委員会というものを作りました。​

そこにレイヤーズさんも入ってもらい、内部物流フィー制度のルール決めや、本社負担金の在り方の議論、組織の在り方の検討など色々決めさせてもらいました。​本当に助かりましたね。​

レイヤーズにコンサルティングをご依頼いただいたきっかけを教えてください。

髙倍さま 一番最初の採用きっかけは、やはり当時の副社長との接点だったと思います。

なぜ当社に継続してご依頼をいただけたのでしょうか?

髙倍さま それは上山さん以下皆さんのおかげだったと思います。責任ある行動であったり、しっかりとした管理体制や資料への落とし込み方など、どれを取っても二重丸です。
我々は、レイヤーズさんの伴走型支援がなかったら、本当にこのプロジェクトは成し得なかったと感じています。

プロジェクトゴールに対する実現度合いはいかがでしょうか?

髙倍さま 導入が遅れた状態ではありますが、企業基盤改革、いわゆる本丸の改革のところはしっかり成し得たと自負しています。

現在推進中のプロジェクトについて

髙倍さま 現在、レイヤーズさんには現場の実態調査を依頼しています。当時の制度設計のままシステムを使っていますし、ルールもあまり変更していないため見直さなければいけない点が出てきました。制度疲労している点は何なのかというところを、一部現場に入りながら確認をしてもらったり、考えてもらったりしています。​

現在のプロジェクト発足のきっかけについて教えてください。

髙倍さま もう一度企業基盤改革で決めた内容をなぞりながら総点検して、変えるべき点は何なのかを決めていった方が良いのではないかという話になりました。過去に喧々諤々、企業基盤改革で議論した上で決めたことでしたので、なぜそうしたのかを皆さんに知ってもらってから議論するためには、レイヤーズさんにもう一度コンサルティングをお願いした方が良いのではないかという経緯で、再びコンサルティングをお願いしましたね。

企業基盤改革プロジェクトに対する社内評価はいかがでしょうか?

髙倍さま そうですね、よくここまで考えたな、変えたなということでしたね。未だに業績も順調なのも、そのおかげかもしれません。

株式会社日本アクセス

https://www.nippon-access.co.jp/
業種
食品卸
従業員数
1,001~5,000名

株式会社日本アクセスは、ドライ(常温)・チルド(冷蔵)・フローズン(冷凍)の3温度帯の食品を全国の得意先に届ける「全温度帯流通機能」を特徴とし、日本全国で様々な事業を展開する、食品流通業界のリーディングカンパニーです。

取材にご協力いただいた方

髙倍 正浩様

取締役 専務執行役員 総合企画・ICT管掌

※会社名、肩書きはインタビュー当時のものです。

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