クライアントが抱えていた課題
当クライアントでは、長年にわたって自社開発してきたスクラッチ型の基幹システム(※)を運用していましたが、システムの複雑性・老朽化が進行し、以下に示すような課題が顕在化していました。
- 保守運用の困難さと改修コストの増大
- 経営環境や事業環境の急速な変化に対して、既存システムでは柔軟かつ迅速な対応が困難であり、業務の安定性や信頼性の維持にも影響
- 社員数が減少傾向にある中で現場の業務負荷が増加しており、業務改革と生産性向上が急務
これらの課題解決を目指し、パッケージ中心の基幹システム刷新が必要不可欠との判断に至りました。
(※)販売、在庫・購買、請求管理、物流、会計、BI
レイヤーズのアプローチ
本プロジェクトは、SAPに加えて、倉庫管理システムや新情報系など複数のパッケージを含むマルチベンダー構成の大規模案件(要件定義~Go-Live:約30か月)であり、当クライアントは自社のみでベンダーコントロールを行うことが困難と判断し、各ベンダーの代表者を含むPMOを設置しました。また、国内で稼働実績の少ないSAP-BTP基盤を採用する技術的な挑戦も含まれています。そこで当社はPMOとして、各ベンダーと緊密な連携体制を構築し、主に以下の点に留意しながら、プロジェクトを進行しました。
- 「システム入替ではなく、業務改革」というコンセプトを心がけながら、現場の要望の必要性を判断し、開発費用の肥大化を抑制
- SAP-BTP基盤の活用リスクを低減するため、知見のあるアーキテクトチームを有するベンダーに協力を要請
- インターフェースなどの横断タスクの管理に注力し、必要に応じて、進捗・課題のモニタリングにとどまらず、横断・共通化タスクの整理(重複排除)やスケジュール最適化を通じて、タスク設計・役割分担も実施
成果と顧客満足
計画フェーズから要件定義・外部設計・内部設計までの各フェーズにおいて、横断的かつ緻密なプロジェクト管理と技術的な課題解決を継続的に実施し、複雑なシステム統合・刷新を着実に推進しています。
本プロジェクトは開発フェーズに入りましたが、現時点で、当初に計画したマイルストーンに遅延はなく、また、投資額も予算を超過していません。今後は、開発、各種テスト、新業務プロセスの浸透、データ移行などが予定されています。効率化・最適化の観点から、要件定義の段階で、現行の業務プロセスを大きく変えた部分もあり、新プロセスの習得はもとより、実現性の検証も必須です。
当クライアントの継続的なビジネスの成長に資する基幹システムの実現に向けて、本番稼働後の既存保守運用と新規導入領域の保守運用の移行・統合にも着手し、SAP-BTP基盤が持つ特徴を活かしつつ、安定的かつ効率的な運用体制を目指します。


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