全社横断の案件進捗・情報共有と、AIを活用したプロセス改革でDXを推進
クライアントが抱えていた課題
当クライアントでは、営業から設計、製造、出荷に至るまで複数部門が関与する一方、案件の進捗情報が部門ごとに分断され、現場負荷の高止まりが経営課題となっていました。
【具体的な課題例】
- 基幹システムや周辺ツールは存在するものの、入力負荷や運用のばらつきによりデータが活用されにくく、紙帳票も残存
- 各システムの連携が不十分で、確認・催促・転記といった間接作業が増大
- 結果として、遅延や変更の兆候を早期に捉えにくく、さらに、変更・修正指示や問い合わせが多発しても原因の調査・分析が難しく、改善の打ち手が属人的になり、品質面にも影響
これらを解決するDXを推進するうえで、既存の基幹システムを前提にどこまで実現できるか、同時並行で進めている関連プロジェクトと整合するロードマップを描けるか、紙・アナログ作業が多い業務プロセスからデータを活用できる環境に転換できるかが不透明でした。
レイヤーズのアプローチ
当社は、全社横断のDX基盤としての「案件進捗管理基盤」を起点に、AIを組み込んだ業務プロセス改革とシステム・データを同時に再設計する方針を提示し、以下の取り組み・検討を進め、実行可能なスケジュール案に落とし込みました。
【主な取り組み】
- 基幹システムおよび周辺ツールの機能・データ構造を資料確認と操作検証、関係者インタビューで把握し、目指すTo-Be要件とのギャップを整理
- 案件進捗の可視化、依頼情報の不足チェック、段階的なデータ連携といった要件の優先度付けと、AIを組み込んだ新業務プロセスのユースケースを定義
- 既存資産を活かす改修範囲と周辺システムの役割分担を明確化
- あわせて、バックオフィス業務も業務量調査で棚卸しし、ルール見直しや自動化候補を抽出
- RFI/RFPを用いたベンダー選定の進め方、導入後に「使われない」状態を防ぐ巻き込み施策、データ整備と運用体制の論点、導入後の効果と当該企業のプロジェクト工数なども整理
【図1】既存システム調査・検証とTo-Be整合性確認の進め方
成果と顧客満足
プロジェクトの成果として、基幹システムは生産管理・請求管理の中核として活用しつつ、営業フロントおよび情報ハブとして案件進捗管理基盤を配置する構成で、To-Be構想を実現できる見立てを得ました。案件進捗を部門横断で共有し、受注予測、工程遅延や部品未入荷などの兆候を早期に把握できる設計としたことで、確認作業の抑制や納期調整の迅速化が期待されます。また、依頼時点で情報不足をシステムで検知する考え方を取り込むことで、後工程の手戻りや問い合わせ削減につながります。
AIを組み込んだ新業務プロセスのイメージの共有、定量的な効果、体制面を考慮した実現可能なロードマップをもとに、関係者間の合意を形成することができ、関係プロジェクトと連携しながら実行計画へ移行できる状態となりました。
【図2】案件進捗管理基盤が目指す「全社員の羅針盤」コンセプト


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