ケーススタディ

先端素材メーカーにおける脱ホストに向けた現状業務調査と業務フロー可視化

レイヤーズ・コンサルティングの、先端素材メーカーにおける脱ホストに向けた現状業務調査と業務フロー可視化に関する支援事例を紹介します。複数事業を抱えERPによる一括刷新が難しい中、BPMツールを用いて業務フローを最新化し、段階的な脱ホストと業務改革に向けた中長期計画づくりをご支援しました。

クライアント

先端素材メーカーR社

業種

素材・化学

従業員数

1,001~5,000名

この事例のポイント

  • 課題:複数事業でERP一括刷新が難しく、段階的な脱ホストとデータ連携が課題だった。
  • 対応:業界知識は顧客、業務分析はコンサルと役割分担し、BPMツールで業務フローを最新化した。
  • 成果:最新の業務フローを基に部門横断で課題を抽出し、ムダ・ムリへの気づきと改善意識が生まれた。

クライアントが抱えていた課題

当クライアントは、様々な分野の製造業に対して最先端の素材を提供しています。
長い事業活動のなかで、過去の中核事業向けに構築したホストコンピューターの仕組みを横展開しながら事業を継続してきましたが、システムの拡張性や新しいビジネス拡大への足かせとなってきたことから、「脱ホスト」を掲げています。

 

一方で、複数のビジネス領域があることから、ERPなどによるビッグバンアプローチは難しく、各領域を段階的に取り組みながら「脱ホストによる最適な業務改革の実現」を果たすとともに、複数のシステム間を跨いだ「シームレスなデータ流通の実現」が大きな課題となっていました。これまでコンサルティング会社との付き合いが少ない企業ではありましたが、単純にシステムリプレースではなく、現状調査に基づく中長期的な計画づくりのパートナーを求めていました。

【図1】業務変革(BPR)を目指す上流工程の体系

レイヤーズのアプローチ

大規模なシステム更新などを計画する場合、クライアントがコンサルタントに求めるポイントとして業界経験を過度に期待する場合があります。もちろん重要なファクターではありますが、その点だけにこだわってしまうと新しい発想が生まれず、クライアント内の一定層が希望する形に収斂してしまい、結果として変革の乏しい内容となる傾向にあります。

 

当クライアントは、様々な領域に取り組んでいることからも、ピッタリ合う業務コンサルタントを求めることは、選択肢の幅を狭めることとなりかねません。本件を進めるうえで、当クライアントとレイヤーズが目指したことは、役割分担を明確にしてきたことです。

 

第一にクライアント自身の業界や業務は、クライアント自身がプロであることを明確にしました。第二にコンサルタントに求めるスキルとしては、「言語化能力」・「業務分析能力」・「論理化能力(設計手法)」に絞り込むこととしました。そして第三にファシリテーションを含めた進め方は、コンサル側に一任いただきました。そのうえで、レイヤーズの持ち味である三現主義(現場、現物、現実)を徹底するために、現場のヒアリング結果を、第三者でもわかる形で言語化を行いました。

【図2】コンサルタントの利用方法

成果と顧客満足

現状業務調査においてレイヤーズが重点的に行ったことは、クライアントのさまざまなビジネスルールや、業務の内容を「業務フロー」という形で最新化したことです。
大手企業においてもよくある傾向として、クライアントが作成した業務フローや業務マニュアルをベースにした場合、最新化されておらず結果として不明点だけが残ってしまいます。

 

そこで当社では、業界関係なく標準的な業務プロセスをベースに「インプット」・「プロセス」・「アウトプット」を網羅する作業を実施しました。合わせて、統一的な書式とするためにもBPMツール(ビジネス・プロセス・マネジメント)を用いて作成し、そこに不明点や質問事項を確認することで、あくまでも標準的なビジネスプロセスに沿ってクライアントへのヒアリングを進めていきました。

 

短期間に大量の業務フローが作成されましたが、クライアントのユーザー部門もシステム部門も自らのビジネスルールや業務内容が最新化されたことから、業務フローを通じて課題の抽出や本来あるべき姿を議論することにつながりました。また、部門を跨ぐ課題なども業務フローの重なりなどから、クライアント自身がムダやムリに気づくことも多々あり、改善に向けた意識も醸成できました。さらに、BPMツールの有用性を理解され、今後の内部統制業務などにおける現場部門との協働を検討しています。

【図3】BPMツールの有用性

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