RPAによる電力小売事業の契約業務プロセスの自動化

クライアントが抱えていた課題

2016年4月の電力自由化に伴い、一般家庭の低圧電力の契約もサービスや価格等を検討し、利用者が自由に選択できるようになりました。そのため、多くのお客様が新しい電力小売事業者へと切り替えを開始しました。

電力小売自由化が浸透するに伴い、切り替えを希望する顧客の申し込みも増えることで、切り替えの事務業務に多くの工数を要するようになりました。

既存のグループ企業で持つサービスとのシナジーを生かすためのバンドル契約における顧客等の情報の整合性の確認や、既契約の電力会社から契約を切り替えるための公的機関への照会・申し込み等複雑な事務手続きも、多くの工数を要する要因となっていました。
申し込み数が増加しても固定費を抑制し、より効率的な業務運営の必要に迫られていました。

レイヤーズのアプローチ

契約申し込みの増加に伴い、増え続ける契約事務業務の抑制に向け、パソコン上で各種システムを人に代わり操作するRPA(Robotic Process Automation)による契約事務業務の自動化を試みた。

今回の契約事務業務は、デスクトップ上の個人作業の自動化ではなく、複数の担当者が複数の基幹システムを操作する複雑な処理のため、RPAの品質を担保するために大型コンピューターのバッチ処理の設計の考えを踏まえたロボットの設計を行いました。

成果

複数の基幹システム間での契約情報や顧客情報の整合性のチェック等要件が複雑なことから、業務とシステム両面の品質担保を最大限考慮し、ロボットを設計しました。
結果、例外処理への対応等自動化が困難な業務も残りましたが、多くの業務における、品質を確保した自動化に貢献しました。

複雑な要件への対応からロボットの開発・テストは難航したものの、当初の要件をロボットとして開発し、業務の自動化を実現できたことをクライアントからは評価いただけました。

RPAに安易に取り組み始める企業は少なくありませんが、真に効果を享受し、働き方の改革につなげるためには、既存の業務プロセスの見直しや大規模開発に対応したロボットの設計・開発を欠かすことはできません。

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