ケーススタディ
大手化学メーカーにおける現行国内SAP/ERPのグローバル統合・S/4移行に向けたアセスメント
レイヤーズ・コンサルティングの、大手化学メーカーにおける現行国内SAP/ERPのグローバル統合に関する支援事例を紹介します。地域ごとに異なる仕組みとなりグローバル管理に手間がかかっていた中、アドオンプログラムの分析やS/4移行方法の検討を行い、移行の工数・費用の可視化を実現した事例です。
クライアント
大手化学メーカーL社
業種
素材・化学
従業員数
10,001~30,000名
この事例のポイント
- 課題:地域ごとにSAPが分散し、グローバルでの業績管理やアドオン移行費用の見通しが立たなかった。
- 対応:S/4移行方法を検討し、独自ツールでアドオンプログラムを分析して不要資産を特定した。
- 成果:移行の期間・費用が明確になり、アドオン資産を可視化して今後の検討の方向性を描けるようになった。
クライアントが抱えていた課題
グローバルな化学メーカーであるクライアントでは、これまで地域ごとにSAPシステムを構築し、会社別の業務プロセスを尊重し、ユーザーの要望に応じて機能追加してきたため、ユーザーには使い勝手がよい仕組みとなりました。
一方で、会社別に画面や入力項目も異なるバラバラの仕組みとなり、サーバーも会社別に分かれてしまいました。また、グローバルで業績管理やサプライチェーン管理を行うためには各国サーバーにそれぞれログインし、異なる画面からデータを抽出、加工しなければならず、手間がかかるなどの課題がありました。
そこで、グローバルで統合したSAP S/4による新システムの構築を決定しました。しかし、国内においては、これまで大量のアドオンプログラムを構築しており、そのアドオンを生かしていくか、標準機能への見直しを行うか、どの程度の移行費用、期間になるかが見えないことが課題でした。
レイヤーズのアプローチ
現行のR/3(ECC6.0)から統合型S/4への移行方法をどうするかの検討からスタートしました。SAP社でもR/3からS/4への自動的な移行ツールを提供していましたが、スタンドアローン型で運用していた現行のR/3から自動的にS/4へ移行したとしてもその後の手直しが大きくなるため、通常の導入方法をベースとした移行方法を前提としました。
次に、大量にあるアドオンプログラムの分析を行いました。独自の分析ツールを構築し、アドオンプログラムの有効ステップ数を洗い出し、それぞれのプログラムのタイプを分類したうえで、移行時の工数を算出しました。
大量のアドオンプログラムの中には、当初必要で構築したものの、その後使われなくなったプログラムも多数存在しており、SAPの本番ログを分析しました。また、ログ上には出てこないアドオンプログラムから呼び出されるプログラムを解析するツールを構築し、不要資産の特定を行い、工数を削減しました。
これらの情報をもとに、移行プロジェクトの工数、体制、スケジュール、費用を可視化し、クライアントへ提供し、併せて分析手法をクライアントの担当者へ技術移転しました。
成果と顧客満足
移行における期間、費用を明確化することで、今後の検討の方向性が導けたこと、また、これまでどれだけあるか把握できなかったアドオンプログラムを可視化し、またアドオンプログラム資産の評価方法を明確化したことで評価をいただくことができました。
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