衣料製造卸におけるIT基盤再構築支援

クライアントが抱えていた課題

  • クライアントは某社に買収されたが、某社が要求する商品・原価管理のレベルに届いていなかった。
  • クライアントは基幹システムを有していたものの、実際の運用はExcelやメールによってなされており、基幹システムには情報がすべて入力されているわけではなかった。
  • さらに、実際運用は事業部、ひいては担当者によって微妙に異なっていた。
  • クライアントの取引形態は複雑であるため、基幹システムは入力検証を弱め、例えば発注情報がなくても入荷ができる状態になっていた。
  • このため、システム上の在庫データと実際在庫が異なっている状態だった。
  • また、基幹システムはIT部門が内製しており、システム機能の知識はIT部門内にあるが、設計書等のドキュメントはほとんど存在しない状況だった。

この状態では、某社が連結決算を行うレベルに届かず、1年半以内の対応が求められた。

レイヤーズのアプローチ

当社の参画時に検討されていた方向性は、現・基幹システムを廃棄し、業界で実績の多いパッケージ製品を導入するものだった。当社は下記の理由でこれに反対。結局、現行システムを温存し、不足機能を外付けする当社案に決定した。

1.クライアントの業務全貌が不明では、パッケージ製品の機能網羅性を検証できない

2.現行システムからパッケージへのデータ移行期間をとれない

3.パッケージを入れた場合、クライアントのIT部門では運用できない

4.システム機能はIT部門の頭の中にある。必要な機能要件・インタフェース要件をIT部門に伝え、ピンポイントで改修点を特定したほうが安全かつ確実

当社は現行業務の標準化・効率化と現行システム改修指揮を担当し、現場部門の業務を把握しつつ、PMOからもたらされる連結要件や内部統制要件を加味し、IT部門に改修要件として伝達した。

成果

事業部間の業務統一に成功。またその過程で事業部のシステム化要求を吸い上げ、中期的なIT化要件に取りまとめて、一部を実現した。現場部門の代理人として管理部門・PMOと折衝し、現場部門から「もっとも当社業務を熟知したコンサルタント」と称賛され、2年弱の長きにわたり関与させていただいた。某社配下の別子会社の改革案件に関与を打診され、実際関与することにつながった。