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Z世代とコロニーマーケティング(1)
コロニー点火型消費行動

スマホネイティブといわれる新しい消費者層「Z世代」。
その情報発信力・トレンド構築力には計り知れない力があり、彼らの消費志向や価値観によって、今後の購買動向は全体として大きく変化していくと考えられます。
本記事では、その消費行動の特徴とマーケティングのポイントをご紹介します。

Z世代とは誰なのか

Z世代とは、1995年~2010年に生まれた、2022年現在で12歳~27歳の世代のことを指します。日本において人口に占めるZ世代の人口は約14%程(約1,700万人)です。
他の世代と比較した際の特徴として、Z世代は物心ついた頃にはすでに先端的なテクノロジーやデジタル技術に触れているため、インターネットやテクノロジーとの親和性が高く、デジタルネイティブ世代やスマホネイティブ世代(スマホ&SNS第一世代)と言われています。また、アベノミクスによる好景気と少子化による超人手不足の時代を生きてきた世代ということも大きな特徴です。

【図1】日本における世代別特徴一覧

【図1】日本における世代別特徴一覧

Z世代にアプローチする必要性

Z世代が近年注目されている理由は2つあります。まず、Z世代は5年後から約30年にかけて日本の支出におけるメインターゲットになる世代であること。
次に、Z世代は他の世代と比較するとSNSの利用率及び投稿率が高く、圧倒的な発信力・拡散力を持っていること。これまでにもZ世代間で流行したモノ・コトが日本全体のトレンドになった事象が複数あります。「鬼滅の刃」やネットフリックスの韓国ドラマ「梨泰院クラス」などは、その典型です。
以上の理由から、Z世代は今後の購買行動に大きな変革をもたらす重要な存在であり、現段階からZ世代にアプローチすることに大きな意義があるとレイヤーズは考えています。

Z世代が生きるコロニー

SNSネイティブな世代らしく、Z世代はオンライン起点・オンラインのみの繋がりに抵抗がありません。SNSの普及により多種多様な趣味嗜好が顕在化し、世界中からユーザーが繋がり合うことで、スモールマス化しています。個性を大切にする時代背景の中を生きてきたZ世代は、学校・地元友達や職場等のリアルな繋がりの中では、自分の所属するコミュニティや消費のこだわりを通じて「個性」をアピールする必要性を感じています。

また、社交的なZ世代は、従来の世代に比べ、より多くのコミュニティに所属していることが分かっています。複数のスモールコミュニティへの造詣を持ち、TPO・キャラにより表出させる自分の側面をチューニングさせることで、多様な趣味嗜好・価値観に対応しているものと思われます。
レイヤーズでは、このZ世代が形成するコミュニティのネットワークをコロニーと称しています。

【図2】コロニーイメージ

【図2】コロニーイメージ

Z世代の特徴①メリハリ消費

Z世代は、コロニー内の各コミュニティのトレンドや規範の動向を伺いつつ、商品・サービスをオンライン・オフラインでサーチしながら、3つの視点で購買意欲を醸成させています。

  1. 深化:コミュニティ内の規範やトレンドに乗るためのもの
  2. 表現:コロニー内で自分の「個性」や「自分らしさ」を表現するためのもの
  3. 協調:絆を深めるためのもの

上述の3つの視点で自分のコロニー内の動向を伺いながら「ときめいたらその場で比較せずに購入」「良いと思ったものにはプレミアム価格をいとわない」 など、機能面よりも情緒面を重視して購買を行う傾向があります。

それ以外の消費に関してはリスク意識が高く、コスパ・タムパ(タイムパフォーマンス)にシビアな態度を取ります。「失敗したくない」意識から、SNS上のレビュー=疑似体験を読み込んでわざわざ自分が消費すべきかを検討する、フリマサイトを利用する、倍速再生でスピーディにコンテンツを消費する等、時間・お金の支出をミニマムに抑えるリスク回避行動が見られます。

Z世代の特徴②コロニー点火型消費

従来、購買行動はAIDMAモデルに代表される「注目→興味→欲求→記憶→購入」で説明されてきました。Z世代の場合、これら一連の購買行動は日常生活でスマホ・SNSを使う中で常に無規則に繰り返している行動であり、カスタマージャーニーモデルでは購買行動の説明が難しくなってきました。

また、購買場所もECサイトだけではなく、ソーシャルコマース(SNS)やボイスコマース(IoT機器)等、多様化しています。これらの条件から、Z世代は偶発的に購買を行う「コロニー点火型購買行動」を取る場合が多いようです。
コロニー点火型購買行動は、普段から常に情報を蓄積し、自らの購買決定要因・タイミングで購買を行うというZ世代の特徴を指しています。

トキメキを生み出す

Z世代のコロニーを利用する方法として、インフルエンサー・マイクロインフルエンサー(フォロワーが1万人未満のキーオピニオン消費者)の活用が挙げられます。
あるアパレル企業は、UGCを促すような投稿をインフルエンサーやマイクロインフルエンサーに依頼し、各ユーザーのアカウント名をディスカウントコードとして使用することで、マーケティング戦略のROIを把握し、ターゲティングすべきコロニーや、掌握すべきインフルエンサー・トレンドをより精密に戦略化することができています。
また、トレンドはSEO・AIでデジタルに把握・予測することで、ターゲットとするZ世代のセグメントの「ときめき」「こだわり」に訴求する商品を企画することができています。

【図3】オンラインコマースプロセスの変化

【図3】オンラインコマースプロセスの変化

低い利用障壁⇒値上げ

近年はフリーミアムやサブスクなど利用障壁を下げたサービス形態の普及で「低価格または無料でサービスを使うことが当たり前」となっていますが、Z世代は自分が気に入った商品であれば、比較的プレミアム価格需要度が高いことも分かっています。そこで、利用障壁を低くし、その後値上げをすることが重要です。

あるサブスク動画サービス会社は、サービス開始当初より約2倍近い価格まで月会費の値上げを実行しました。しかし、囲い込み戦略によりアクティブユーザーは減少せず、継続的な利益拡大に成功しています。

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