裏のボードメンバーとして若手活用!
~影の取締役会(シャドーボード)が企業を救う~

近年、注目されているZ世代。世界人口の33%を占める彼らは、社会に進出し経済的に影響力を持ち始めています。また、Z世代はこれからの企業を支えていく重要な存在です。Z世代を理解するとともに、上手に世代連携することがこれからの時代に求められます。今回は、若手活用の事例を紹介し、当社が実施する若手ワークショップのポイントをご説明いたします。

Z世代の理解の重要性

Z世代は世界人口のボリュームゾーンであり33%を占めています。しかし、高齢化社会の日本ではZ世代は15%と少なく、上の世代(X世代、Y世代)の力が依然として強いのが現状です。価値観をアップデートしていかなければ、世界に遅れを取ってしまう可能性があります。
15%と少ない日本のZ世代も社会に進出し、経済的に購買力を持つようになりました。そして、これからの企業を支えていく新卒採用の対象でもあります。つまり、Z世代を理解することがこれからのビジネスを制する上で重要です。

また、Z世代は社会問題への意識が高く企業をしっかりと見ています。実際の事例を2つご紹介します。
1つ目は、NIKEの事例です。人種差別に対してしっかりと意思表明を行ったことでZ世代はNIKEの姿勢を賞賛し、売上の向上に繋がりました。

【図1】NIKEの事例

2つ目は、Patagoniaの事例です。参院選の際に「VOTE OUR PLANET 私たちの地球のために投票しよう」というメッセージを掲げ、投票当日には全直営店を閉店するという異例の対応を行いました。その結果、閉店時のツイートは前月の6.2倍を記録し、Instagramのフォロワー数は490万人を超えるに至りました。(2022/7/27現在)
その反面、厳しい目でも企業を見ています。実際に、不祥事を起こし炎上してしまう企業も数多く存在します。
応援者にもなる一方で、一気に批判者になりうることを決して忘れてはいけません。

日本の若手はイキイキしていない?

当社ではイキイキレベル調査を各社様で実施しております。イキイキレベル調査とは「今の仕事を続けている」理由に関する6つの質問(楽しさ、目的、キャリアアップ、感情的圧力、経済的圧力、惰性)で、「非常によく当てはまる」~「まったく当てはまらない」の7段階で回答してもらい、+100~-100の間で指標化するものです。
日本企業において40代、50代、60代はイキイキレベルが高いのに対し、若手である20代、30代はイキイキレベルがマイナスもしくは低い値となっています。つまり、日本企業では若手がイキイキしておらず、年齢を重ねるごとにイキイキするという特徴があります。

【図2】各社のイキイキ度調査結果

また、世界と比較しても職場への満足度は低い傾向にあります。
内閣府が行った若者の職場生活満足度調査において、世界7か国(アメリカ、ドイツ、イギリス、スウェーデン、フランス、韓国、日本)のうち日本は最下位です。

世界と比較しても日本の若者の職場への満足度の低さは顕著であるといえます。

【図3】世界7か国の職場への満足度調査

【事例】若手の活用が企業の明暗を分けた

では、イキイキしていないから若手はダメだといって一概に諦めてしまってよいのでしょうか。決してそのようなことはありません。ここで一つ面白い事例をご紹介します。
GUCCIとPRADA、世界的に有名なこの2つのブランドは2014年には同じ売上を誇っていました。しかし、4年後の2018年にGUCCIが売上を2倍に伸ばしたのに対して、PRADAの業績は悪化してしまったのです。結論から言うと、PRADAはリアル店舗にこだわり続けたのに対して、GUCCIはリアル店舗に加えてデジタル化への取り組みを推進しました。これが勝敗を分けた理由とされています。

【図4】GUCCIとPRADAの事例

では、なぜこのような意思決定を行うに至ったのでしょうか。
PRADAは従来通りの経験豊富な役員が意思決定を行う方法を取り、若手の意見を取り込みませんでした。一方で、GUCCIは若手が参画したシャドーボードと呼ばれる影の取締役会を設置し、経験豊富な役員の議論や意思決定に対して若手が指摘・フィードバックを行いました。このように若手の考え・価値観を経営に取り込むことが業績の向上につながりました。
この相違が2社の命運を分けた真の要因といえます。つまり、若手の考えや価値観を取り込んでいくことが重要です。そのためには、しっかりと若手を理解することが求められます。

若手の本音を引き出すには

当社では若手を活用するための第一歩として「若手を知る」ためのワークショップを実施しています。若手の本音を聞き、理解することで若手がイキイキと働ける職場とは何かを考えていくものです。
このワークショップは2つのステップで進めていきます。
ステップ1では若手社員の実態を把握します。具体的には仕事・会社への満足度や、将来のキャリアの重視ポイントを解明します。
ステップ2究から施策を検討していきます。

【図5】若手ワークショップ概要

ここで当社が実施するワークショップのポイントが3点あります。
1点目は、第三者がファシリテーションを実施することです。第三者が実施することで心理的安全性が担保され、忖度のない意見を収集することができます。

2点目は、課題の真因を特定することです。当社は業界・世代の特徴を理解しているため、トップ層への報告に対して何が原因で何が課題なのかを明確化いたします。

3点目は、施策の効果を考慮していることです。ただの不満のはけ口や、理想だけを追い求めた施策にせず、実現可能かつ経営にとって良い施策を取りまとめます。

【事例】若手ワークショップで見えたものとは

ここで実際に若手ワークショップを実施した企業様の事例をご紹介します。
こちらの会社がワークショップを実施した背景には、創業50年を迎え規模が拡大する中、若手の占める割合が増加している状況で若手の離職率が高まっていることがありました。また昔ながらの職人気質のよい風土や文化が若手に浸透していないという懸念もありました。

ワークショップを実施することで分かったことは「若手は実感を大切にしている」ということです。当社がファシリテートを務めることで、普段見えなかった若手社員の本音を引き出すことができました。明らかになったのは、若手は仕事に対して「自分ごと」「自分らしさ」「自分にしか」という3つの観点を重視しているということです。「自分ごと」とは仕事の意義や目的を自分ごと化できるまでブレイクダウンすること。「自分らしさ」とは仕事を実施する上で個の抽出ができること。「自分にしか」はノンコア業務、ルーチン業務などの非付加価値業務から脱却することです。

この結果を踏まえ、社長をリーダーに、経営層と若手のメンバーから成るタスクフォースを設置しました。これにより、若手の価値観を取り入れた全社働き甲斐改革を推進することにつながりました。

今回は、若手活用の事例を紹介し、当社が実施する若手ワークショップのポイントをご説明しました。詳細にご興味のある方は、是非お問い合わせいただければ幸いです。

この記事に興味をもったらメールで送信して共有! ×