組織の価値を高める業務改革とは
~イキイキとした活力のある組織を創る~

日本のイノベーションを起こす力を復活させるにはどうすればいいでしょうか。
各種調査の国際比較で、日本企業のモチベーション指数やエンゲージメント指数が低いことが指摘されています。失われた30年と言われる間に日本は活力をなくし、イノベーションを起こせない社会になってしまったのでしょうか。
確かにこの30年間、何度となく構造改革や業務改革の名の下で、コストダウンを目的とした工数削減やコストカットが行われてきました。コストカッターが優秀な経営者と言われた時もありました。その結果、日本企業は元気のない組織になってしまったのかもしれません。
 
今回は、こうした元気のない組織を復活させ、仕事と人の価値を高める業務改革をご紹介します。

仕事と人の価値を高める業務改革とは

今までの業務改革は、今の業務の『効率化』を重視し、工数削減に注力しています。失われた30年の間に繰り返し業務改革を迫られ、現場は疲弊しています。こうした工数削減を中心とした業務改革をしていたのでは、日本企業はイキイキとした組織に変われません。

工数削減して効率性を上げるよりも、仕事の価値に着目し、社員のイキイキ度を上げていくほうが、生産性は高まります。すなわち、社員の活力のキードライバー(自己成長、承認欲求、企業の向かう方向性など)が何かを明確化して施策を検討していくことが重要です。

【図1】仕事と人の価値を高める業務改革

こうした仕事と人の価値を高める業務改革をレイヤーズでは、OD(Organization Development)を発展させたものとしてOVD(Organizational Values Development)と呼んでいます。

始める前に:不採算の事業・製品・顧客等をやめる

レイヤーズの経験では、2:8の法則で事業・製品・顧客といった観点から売上高下位2割は、営業利益がマイナスです。

【図2】不採算の事業・製品・顧客等の明確化

このような採算性の悪い事業・製品・顧客などが、多くの場合に非効率な業務を生み出しています。したがって、業務改革の前にこれらの存在を明らかにし、聖域なくこれらをやめることが重要です。

また、こうした判断はトップマネジメントしかできません。何故なら部門のエゴ、過去からのしがらみ等によって、判断が先延ばしされてきたからです。トップマネジメントがこの判断を率先して行うことにより、業務改革への覚悟を示すことが重要です。

Step1:社員のモチベーションを見える化する

まずは、社員のモチベーションを調査します。
モチベーション調査をすることにより、モチベーションが低い組織は何故低いか、高めるためには何をすべきかを議論します。

【図3】所属部門別のイキイキ度の違い

人事部門が社員のモチベーションを調査している会社は多いですが、業務改革に活かすケースはあまり多くありません。OVDは、組織がイキイキし活力を高めるために、モチベーション調査を業務改革に活用します。

Step2:組織のミッション、目指すべき姿を明確化する

組織の価値を高めるために、会社のミッション、目指すべき姿から見て、各組織のミッション、目指すべき姿を明確に議論します。

【図4】経理財務部門としてミッション、目指すべき姿

会社として中長期的に目指すべき姿に対して、各組織の存在意義は何か、どんなミッションを果たすべきか、どんな姿を目指すべきか、大切にすべき価値観は何か、を議論します。それらによってイキイキとした組織像や、社員の働きがいのある組織像を明確にします。

Step3:目指すべき業務の姿を明確化する

各組織のミッション、目指すべき姿から見て、それぞれの業務の目指すべき姿を議論します。
議論にあたっては、レイヤーズの標準業務鳥瞰図や標準業務一覧に基づき議論してもらいます。「今の業務」を出発点にしてしまうと、「本来やらなければいけないができていない業務」が議論にあがらないため、標準業務鳥瞰図や標準業務一覧からそれらを見つけてもらいます。

次に、現状の業務のレベルを5段階で評価し、今後目指すべきレベルを明らかにします。その上で、目指すべきレベルの業務の姿を議論し、同時に強化すべき業務、効率化すべき業務も明らかにします。

【図5】業務レベル分析のイメージ

これにより、組織の目指すべき姿、業務として目指すべき姿の共通認識が形成されます。

Step4:業務量を見える化する

業務としての目指すべき業務一覧に基づき業務量を調査します。
各業務は、思考分析、情報収集、実作業、資料作成、会議に分けて調査します。全体として思考分析以外の工数が大きく、かつ目指すべき姿から見て効率化すべき業務から業務の課題を議論していきます。

【図6】業務量分析のイメージ

そもそも業務の目的は何か、なぜ必要か、無ければ困るのか、他の業務を変えれば無くせないかといったことを議論し、本質的に必要な業務を見極めていきます。
例えば、上流の業務の品質が悪いためのチェック工数とかは、チェック工数を下げることより、上流の業務品質向上策を考えるといったように、必ず業務を端から端までEnd to Endで一気通貫の流れの中で検討します。業務改革での失敗は、直面した課題への対処療法に終始することに起因することが多いからです。

Step5:高度化、効率化の打ち手を考える

業務量の大きい業務を中心に、作業ごとに効率化の打ち手を考えます。
打ち手としては、作業面から業務改革施策、デジタルテクノロジー施策を考えます。

【図7】業務改革施策とデジタルテクノロジー施策

同様な施策は、複数の業務に対する共通施策として検討します。また、前述のように一つ一つの業務だけではなく、端から端までEnd to Endで施策を検討することが重要です。

Step6:組織と業務の目指すべき姿とやるべきことをまとめる

組織としてミッション、目指すべき姿、業務としての目指すべき姿、目指すべき姿を実現するためにやらなければいけないこと(業務改革施策、取り組み施策など)をまとめます。
各部門で検討したこれらを更に全社としての一貫性、整合性等を考えチューニングしながらまとめ上げます。

以上のように、今回は、元気のない日本企業の組織を復活させ仕事と人の価値を高める業務改革(OVD)をご紹介しました。皆様とイキイキとした組織を創り、日本企業の復活に貢献したいと思っております。

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この記事の執筆者

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