人材開発

1.人材開発とは何か

人材開発とは、成果改善のための組織開発、個人に対する知識付与(教育)やスキル伝承(訓練)を通じた人の専門性開発・キャリア開発を行うプロセスです。具体的には、訓練による個人の職務能力の開発を組織の成果向上に結び付け、長期的な時間軸でのキャリアも意識して人材を開発する活動です。

2.人材開発と人材育成の違い

人材開発と人材育成は、対象とする社員の範囲が異なります。
人材開発は、全社員を対象とし、職務能力開発やキャリア開発を行い、組織全体の能力向上による成果向上を目的としています。したがって組織の理念に基づき、組織構成要員全体の力を高める包括的な施策が必要です。
一方、人材育成は各職位に紐づけられており、人材に当該職位に必要な専門スキルを習得させ、個々の業務遂行力の強化を目的としています。したがって、当該職位で必要となる具体的なスキルを各個人に対して求めることになります。

3.人材開発の重要性

変化の著しい現代社会においては、多様な課題に対応できる人材の必要性が高まっています。
経営戦略実現には、人材の持つ能力や技能である「人的資本」が原動力として不可欠になっています。経営理念に基づいて全社員の能力や技能を伸ばす人材開発は、社員一人ひとりが経営者の意思を理解し、企業が中長期的に成長していくために不可欠な要素となっています。
この考え方は、2021年6月11日に施行された、コーポレートガバナンスコードの改訂でも示されています。改訂により、人的投資情報等の開示が求められることとなり、競争力の源泉として人材が重要視される傾向が顧みられました。人材開発を適切に行い、その情報を開示することが重視される時代になっています。

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