医療業界の共同物流(シェアリングロジスティクス)

クライアントが抱えていた課題

クライアント企業は、薬価による売上・利益の伸び悩みに加え、すでに限界が見え始めた1社単独でのコストダウン施策、物流2024年問題に伴う慢性的な人手不足の深刻化など、多面的な課題に直面していました。特に人手不足においては物流の安定供給を脅かすリスクが高まり、また物流に伴う排出CO2削減など社会的要請への対応も求められている状況でした。これらの課題を一挙に解消し、更なる効率化と持続可能性を両立させるために必要とされたのが、従来の1社1社の個別最適ではなく、得意先も含めた業界全体として取り組むシェアリングロジスティクスの導入でした。

【図1】クライアントの抱える複合的課題

レイヤーズのアプローチ

シェアリングロジスティクス導入にあたっては、業務設計と配送ルート設計が最大の課題となると捉えました。業務設計では、配送員が誰でも簡単かつミスなく作業できる仕組みを、既存システムを活用しながら再構築していきました。配送ルート設計では、得意先1軒1軒の場所と時間を見える化しながら既存配送ルートに組み込むことで無理なく運用可能な体制を整備していきました。

 

各検討に際しては、クライアント企業の高いプロ意識と主体性を尊重し、押しつけがましい「先生型」ではなく、検討メンバーのアイデア・意見を引き出しながら一緒に考え伴走する「パートナー型」での支援を行う方針とし、各検討会のファシリテーションを始め、当社での一括情報管理と週次レポート配信による関係者の認識・情報レベルの統一化、両社の利害が衝突する論点では計数比較やメリット・デメリットなどによる客観的評価による合意形成などを支援させて頂きました。

【図2】シェアロジ導入への伴走型支援

成果と顧客満足

パイロット拠点での検証・課題解消を経てシェアリングロジスティクスの型をつくり、エリアごとの定期ミーティングで進捗や課題を共有しながら効率的にプロジェクトを推進し、短期間で一気に全国への展開を進めた。その結果、約20%の物流コスト低減に成功し、業界内でも高水準の効率化を実現した。さらには、他企業も参加できる物流プラットフォームの基盤が整備され、更なるスケールメリットと新たな収益機会を見出しています。

 

クライアント企業からは「レイヤーズの支援は押しつけではなく、共に考えながら進めてくれる」という点を高く評価していただきました。実際、本プロジェクト以外の領域でも引き続き当社と共に複数のプロジェクトで継続的なパートナーシップを築いています。単なる課題解決にとどまらず、新たな価値創造やイノベーションを共に目指し、クライアント企業と共に成長していく好例となっています。

【図3】本プロジェクトの成果

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