品質システム基盤再構築および資格管理DB構築支援

クライアントが抱えていた課題

当クライアントで発生した無資格業務は、検査業務の投入量調整不足やマネジメント層の関与不足、不透明なOJT制度が原因でした。当初は一部の事業領域での問題とされましたが、調査が進むにつれ、事業全体にわたるガバナンスの欠如という深刻な事態が露呈しました。

 

特に困難を極めたのは、現場に散在していた3,000を超える社内資格の不透明な位置付けでした。国土交通省からは資格と実業務の厳格な一元管理を求められていましたが、多岐にわたる認定要件が品質システムの文脈で十分に整理されておらず、誰がどの業務を遂行できるのかを客観的に証明する基盤が失われていました。3,000名規模の作業員を適正に管理し、社会的信頼を回復するための抜本的な改革が急務となっていました。

レイヤーズのアプローチ

当社としては、単なる管理システムの構築にとどまらず、品質保証の根幹である「資格体系の再定義」に深く介入しました。具体的には、3,000以上にのぼる社内資格の一つひとつを、品質システムの文脈から認定要件や位置付けを精緻に読み解き、再整理しました。このプロセスを通じて現場の業務フローにまで深く入り込み、形式的な管理ではない、実態に即した資格体系を構築しました。

 

この徹底した現場主義のアプローチが「業務を深く理解している」という信頼につながり、デジタル化に消極的だった現場との合意形成において決定的な要因となりました。さらに、将来的なガバナンス強化を見据え、新ERPとの連携による「資格未保持者の端末ログイン制限(システムロック)」の導入を視野に入れた設計を推進し、現場の納得感を得ながら、段階的に統制レベルを引き上げるロードマップを提示しました。

成果と顧客満足

本プロジェクトにより、当事業におけるコンプライアンス体制は劇的な進化を遂げました。手動で行われていた認定プロセスをデジタル化したことで、従来「約2週間」を要していた認定期間を「3日」へと大幅に短縮し、3,000名におよぶ作業員の資格・力量情報を、高い精度で迅速に処理できる体制を確立しました。

 

また最大の成果は、資格体系の整理を通じて「正しい人が、正しい教育を受け、正しい業務に就く」という品質保証の原理原則をシステムと業務の両面で再構築した点にあります。この成果は当局からも高く評価され、社会的信頼の回復に大きく寄与しました。現在は、ERP連携による物理的な不正防止策の具体化も進んでおり、現場の業務と深く同期した本システムは、社内表彰も受け、全社的なDX推進の象徴的な成功モデルとなっています。

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