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ジョブ型

1.ジョブ型とは

ジョブ型とは一般に、社員の職務内容を明確に規定し、成果に基づいて評価を行う雇用制度であり、欧米においてはスタンダードな雇用制度であるとされています。職務内容は職務記述書(ジョブディスクリプション)と呼ばれる、職務目的やスキル要件といった業務の詳細を定義した書類に基づいているとされます。

2.日本型雇用との違い

日本型の雇用体系は一般に「メンバーシップ型」と呼ばれます。ジョブ型とメンバーシップ型は様々な点で異なっているとされます。

  1. 職務内容
    ジョブ型では前章で書いた通り、職務内容が職務記述書で明確に定義されており、定義された職務への専門性が求められます。そのため、定められた職務以外を行うことがないといわれます。
    一方メンバーシップ型では、職務内容が明確に定められていません。多くの日本企業では社員が辞令に基づいて配置転換を繰り返します。したがって社員は職務ではなく会社そのものに対して帰属を求められるといわれます。
  2. 給与体系
    ジョブ型では成果に応じて給料が定まるため、社員の属性は関係なく、社員のスキルによって判断されるといわれます。
    一方メンバーシップ型では、給料の定まり方は役職や勤続年数といった複数要素から総合的に定まることが多いとされます。

3.なぜジョブ型について知るべきか

ジョブ型を基準に作られているとされる人材マネジメントの世界的な潮流を理解し、時代と経営方針に即した雇用体系を確立するためです。
従来の企業の人材マネジメントには、国際的な運用ルールがありませんでした。しかし、投資家の非財務情報開示の要求やSDGsへの意識の高まりの中で、2018年12月に国際標準化推進機構(ISO)が、初の国際標準ガイドラインである「ISO30414」を公表しました。ISO30414の考え方は米国証券取引委員会(SEC)にも取り入れられており、グローバルな事業展開に欠かせない標準となっております。ISO30414は欧州で作られたため、欧州の働き方を基調としています。したがって、ISO30414を理解し、人材マネジメントの潮流に乗るためには、一般的なジョブ型の特徴の理解が不可欠です。
また、現代日本では多様な働き方が生まれており、従来の職務体系を志向しない人材が増加しています。多様な働き方に対応しやすいとされるジョブ型を理解することは、企業が現代の働き方に即しつつ、企業理念を体現するための雇用制度を確立するために重要です。

4.弊社の「ジョブ型」に対する考え方

ここまでは一般的な「ジョブ型」のとらえ方を説明して参りました。一方で、弊社では多くの有識者との議論を通じ、「ジョブ型」という型に従うのではなく、各社が各社に応じた雇用体系を作っていくことこそが重要だと考えています。
そもそも欧米企業の雇用制度も各社に応じたものとなっており、「ジョブ型」という雇用体系が存在するわけではありません。また、これまで日本企業で培われてきた日本的な企業経営にも多くの良さが存在しています。したがって日本的な経営と、いわゆる「ジョブ型」とは二項対立で考えるものではありません。むしろ企業の理念や方針と世の潮流に鑑みて、双方の良い点を取り入れて社の独自のスタンスを確立していくことが重要であると考えております。

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