大手自動車メーカーにおける会計システム再構築

クライアントが抱えていた課題

現在の会計システムではERP製品を用いていますが、2000年代の初期に構築したシステムであり、多くのアドオン開発を行っていたため、その後の追加機能開発や老朽化更新時に非常にコストと工数がかかり、経理部門とIT部門で問題視されていました。また、当該ERP製品はバージョンアップが控えていましたが、アドオン機能が原因でバージョンアップだけで多大な投資となるため、経理部門としてはなかなか再構築に踏み切れませんでした。

 

さらに、環境変化に対応するために、経営層からタイムリーな経営情報として求められましたが、現在の会計システムは月次バッチで上流システムからデータをインターフェースすることが多いため、そのニーズにも応えることができていませんでした。

 

そこで、経営層に要求に耐え得る経営情報を提供し、経営意思決定に貢献するためにも、会計システムの刷新を検討する必要がありました。

レイヤーズのアプローチ

本プロジェクトでは、アドオン開発が将来の足かせになることを避けるため、ERPの標準機能で新業務を実現するFit to Standard手法で構築することを基本方針として進めました。

 

プロジェクトの開始にあたっては、まず既存のアドオン機能を無くせるかを判断するFit to Standard可能性検証を行いました。これにより、Fit to Standardを実現するための大きな業務変革要件(例えば、取引先との取引条件の見直しなど)を明らかにし、プロジェクトの変革テーマの重要性を経営層に認識してもらいました。

 

そして基本構想では、会計システムにとどまらず、グループ全体最適の観点から検討を進めました。グループ経営管理の高度化するために、どのような経営情報が必要か、それをどのように活用すべきか、といったグループ経営情報としての目指す姿を描きました。各社の会計システムの再構築は、このグループ経営情報基盤構築の一つとして位置付けました。

 

また、業務要件定義にあたっては、アドオン機能を無くし、Fit to Standardを実現するための業務変革要件を、販売部門や購買部門などの関連部門を巻き込んで検討を進め、新プロセスの検討だけでなく、経理部門として俗人化した業務を標準化していくために、既存業務の詳細な棚卸しも行いました。現状業務の標準化については、会計システム再構築と並行して、経理部門が主体となって進めました。

 

こうした業務要件定義の結果をRFPとして取りまとめ、ERPの導入ベンダーの選定支援も行いました。

成果と顧客満足

Fit to Standard可能性検証を実施したことにより、アドオン機能を無くすための大きな業務変革要件を早い段階で明確化し、経営層に理解してもらうことができました。また、業務変革要件の検討にあたっては、Fit to Standardを実現するための業務変革要件を、販売部門や購買部門などの関連部門を巻き込んで検討を進め、業務変革の合意もできました。

 

これにより、新しい会計システムは、ERPの標準機能でほとんど実現できる目途がたちました。さらに、プロジェクトの全体PMO支援も当社で行い、関連部門との各種調整や導入ベンダーのコントロールを含め、会計システムの再構築の推進に貢献しています。

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