顧客層拡大のための新規サービス立ち上げ・営業戦略策定

クライアントが抱えていた課題

主力である電気・ガス・インターネットといった生活インフラサービスは、すでに高い普及率に達しており、新規加入の獲得や他社からの乗り換え促進が難しい成熟市場となっていました。その結果、加入率は頭打ちとなり、売上成長も鈍化するなど、将来的な事業縮小リスクが顕在化していました。

 

加えて、これまでの事業展開は個人顧客および大企業向けに偏っており、BtoCとBtoBの中間に位置する中小企業に対して十分なアプローチができていなかった点が最大の課題でした。全国に約100万社存在する中小企業は、市場規模や成長余地が大きい一方で、既存サービスでは明確な提供価値を示しきれておらず、このような背景から、中小企業を起点とした新たなサービス創出を通じて、持続的な成長モデルを構築する必要に迫られていました。

レイヤーズのアプローチ

本プロジェクトでは、ハンズオンスタイルで顧客先に常駐し、ヒアリングによる検証サイクルを同時並行で回しながら、以下の3つのプロセスで推進しました。

 

① 活用可能な顧客基盤と自社の強みの洗い出し
② 参入候補となるサービスアイデアの検討
③ 実現に向けたアクションプランの策定

 

具体的には、まず中小企業市場を俯瞰的に分析し、業種・企業規模・課題特性といった複数の切り口から構造的に整理しました。この分析過程においては、想定ターゲットとなる企業や関係者へのヒアリングを随時実施し、仮説の妥当性を検証・修正しながら、成長性と実行可能性の両面から評価を行い、メインターゲットとなる有望セグメントを明確に特定しました。

 

次に、クライアントが有するネットワーク、既存顧客基盤、運営ノウハウといったケイパビリティを整理・再定義し、競争優位の源泉となり得る要素を抽出すると同時に、社内外へのヒアリングを通じて実務面での実現性や制約条件を確認しつつ、これらを最大限活用できるサービスの方向性を設計しました。

 

さらに、「誰に対して、何を提供し、どこで差別化するのか」というビジネスコンセプトを具体化し、価値提供の軸を明確に定義しました。その際も、想定顧客へのヒアリング結果を踏まえてコンセプトを磨き込み、顧客接点や営業アプローチを設計することで、机上の検討にとどまらない実行可能な営業戦略へと落とし込むことができました。

 

最終的には、これらの検討内容とヒアリングによる検証結果を事業計画として統合し、持続的な売上拡大につながる成長シナリオと、クライアント自らが推進可能なアクションプランを描きました。

【図1】検討アプローチ

成果と顧客満足

一般的な新規事業プロジェクトでは、立ち上げ構想からビジネス設計までに早くても半年程度を要しますが、本プロジェクトでは、クライアント側の若手メンバーにも積極的に参画してもらいながら、わずか2.5か月という短期間で事業計画の策定を完了しました。短期間で意思決定に耐えうる具体性を示すことで、プロジェクト全体に強いスピード感をもたらした点は、大きな成果です。

 

ビジネスモデルについては、クライアントの既存アセットや組織特性を踏まえた現実的な設計とし、具体的には、営業チャネルの検討やチャネルへのプレ営業を並行して進めることで、収益構造や数字面での根拠を明確化し、事業の実現性を高めることができました。これらのプロセスに若いメンバーが主体的に関与することで、単なる検討にとどまらず、事業づくりに対する当事者意識の醸成や意識改革、チェンジマネジメントにも寄与しました。

 

さらに、日次レベルのアクションプランまで落とし込むことで、支援終了後もクライアントが主体的に推進できる自律推進体制を構築しました。プロジェクトを通じて生まれた若手メンバーとの共振は、組織内への波及効果を生み、短期的な成果創出と高い顧客満足の両立を実現しました。

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