In-App開発
In-App開発とは
In-App開発とは、SAP等のERPパッケージシステムの追加開発において、パッケージ製品と同じ実行基盤で追加開発(アドオン)を行い、標準機能で実施できない顧客の要件に機能拡張で対応することを指します。また、In-App開発とともに使われることの多い言葉として、「Side by Side開発」があります。Side by Side開発とは、In-App開発の対義語にあたる言葉であり、パッケージ製品とは別基盤において追加開発を行うことを指します。
In-App開発を実現することのメリット・デメリット
In-App開発を行うメリット
In-App開発では、母体となるERPパッケージにより、追加開発可能な範囲や種類に制限が設けられ、開発用のツールも限られる反面、Side by Side開発と比べて、比較的工数が少なく実施できます。また、ERPと同じ実行基盤において開発を行うため、データの連携がしやすく、高速かつ一括で、効率的に処理できるというメリットがあります。SAPのERPパッケージにおけるABAPなどは代表的なIn-App開発ツールです。
In-App開発を行うデメリット
一方で、ERPパッケージと同基盤で追加開発を実施するため、使用言語や開発機能に制限ができることが、In-App開発を行うデメリットとして挙げられます。オンプレミス型ERPの場合には、In-App開発にもあまり制約がなく、柔軟な開発ができるケースが多いですが、クラウド型ERPにおいてはIn-App開発により拡張できる範囲に一定の制約を設けていることが一般的です。また、一般的にIn-App開発が多くなればERPパッケージのアップグレード工数も増えるため、In-App開発のボリュームを適度にコントロールすることが重要です。