プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントとは

プロジェクトマネジメントとは目的(成果)と納期が決められたプロジェクトをどのように遂行するか計画を立て、コントロールしていくことです。プロジェクトを納期までに遂行するため、人材・資金・物資・スケジュールなどを調整し、各工程の進捗状況(完了見通し)・品質・コストを管理できるかでプロジェクトの成功が決まります。

プロジェクトマネジメントが必要な理由

プロジェクトでは多くのチームやメンバーがWBS(Work Breakdown Structure)に展開(分解)されたタスクを、分担して取り組みます。個々のWBSは展開する際にInput/Outputする情報を共有/連動することが多く、相互の整合性を担保するように適切にコントロールしなければなりません。しかし、Input/Output情報が相互に連動する元のWBSで問題が発生しOutputが停滞・遅延してしまった場合、後続のWBSでInputが得られず全体の進捗に影響する事態に発展してしまいます。さらに、複数のWBSが共有する資源(データベースのテーブル定義など)に後から不整合があることに気づき、タスクを手戻りしてやり直すなどの問題も発生したりします。
このようにプロジェクトの成功には個々のタスクの定義(WBS)と、WBS間の情報の整合性を管理していくプロジェクトマネジメントが極めて重要です。

プロジェクトマネジメントの世界標準

プロジェクトマネジメントはアメリカのPMI(プロジェクトマネジメント協会)という非営利団体によって作られたPMBOK(Project Management Body of Knowledge)により世界標準化されています。PMBOKではプロジェクトを「立ち上げ」「計画」「実行」「監視・コントロール」「終結」の5つのプロセスに分け、それぞれをさらに詳細な標準プロセスの集合として定義しています。また、マネジメントの対象領域を「統合」「スコープ」「スケジュール」「コスト」「品質」「人的資源」「コミュニケーション」「リスク」「調達」「ステークホルダー」の10の知識エリアに分け、それぞれに必要なプロセスや有効な技法、ツールなどを挙げています。
プロジェクトマネジメントの方法論を属人的なものから標準化、構造化した成果は大きな進化と言えます。しかし、PMBOKはあくまでもの標準を定めているのであって、PMBOK通りにプロジェクトを運営すれば成功する、というものではありません。プロジェクトの状況に合わせPMBOKの標準に照らしながらそれぞれのプロジェクト特性に最適化して利用、応用することがプロジェクトマネジメントにおいては不可欠です。

プロジェクトマネジメントの成功ポイント

プロジェクトマネジメントは「QCD(Quality:品質、Cost:予算、Delivery:納期)」を守ることが基本ではありますが、当初のプロジェクトの目的(成果)が達成されなければなりません。「品質」を広義に捉えれば目的との乖離を埋める活動が包含される、という考え方もありますが、プロジェクトにおいてはWBS個々のOutputの品質に注目することが多く、粒々のOutputを集大成して目的を達成する活動が極めて重要になります。
この目的を達成するためには、要求される仕様をWBSとしてチーム別のタスク、工程、成果物に展開し、個々の成果の積み上げとして要求仕様が、そしてプロジェクトの当初目的(成果)が達成できるかを繰り返し検証し、問題があれば是正するプロセスが必要になります。例えば、詳細仕様を変更する際に、その変更の影響により要求仕様、目的達成への影響の有無、影響が回避できない場合にはステークホルダーに合意を得て代替策を選択したり目的に条件を加えたりするなどの対応が求められます。
大規模プロジェクトでは、多くの調整課題を多チーム間で迅速かつ適切に対策化するため、プロジェクトマネジメントを組織的に編成しPMO(Project Management Office)チームで運営するケースが増加してきています。ベンダPM(Project Manager)との利害関係を回避し、中立的な組織を編成することにより、均質且つベンダ、ユーザ双方にメリットのあるプロジェクト運営をめざします。更に、ユーザ側の担当領域を確実に遂行するために、お客様の責任者やプロジェクトマネージャー配下でユーザタスク推進をサポートするオーナーズコンサルなども有効な施策となります。
当社では、お客様の業種、業態、業務まで踏み込んだオーナーズコンサルやPMOを提供していますので、お気軽にご相談ください。

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