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働き方改革

 近年、働き方改革という言葉を耳にする機会が増えていると思います。ここでは働き方改革の目的や背景、課題、もたらす影響についてみていきます。

1.働き方改革とは

 働き方改革とは、政府が掲げる「一億総活躍社会」に向けた取り組みのひとつで、働く人々の労働環境を大きく見直す改革のことです。2018年6月に「働き方改革関連法」が成立し、2019年4月から順次施行されています。働き方改革は「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」や「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」等の状況から脱するために制定されました。これにより、働く人々の様々な課題の解決、働き方の多様化を目指しています。

<働き方改革の背景と目的>

 働き方改革は先述のとおり、2018年に成立した「働き方改革関連法」に基づきます。この法律が成立した背景には、主に労働力人口の減少が挙げられます。現在、生産年齢人口は総人口を上回るペースで減少しており、2060年にはピーク時である1995年の半分にまで減少してしまうといわれています。このような労働力不足の解消のために、働き方改革は国を挙げて労働制度の抜本的改革に乗り出したのです。

2.働き方改革の課題

 では、労働力不足を解消するためにはどのような対応策があるでしょうか。まず一つは、労働生産性を向上させるということです。日本の労働生産性はOECD加盟国の全35か国のうち22位で、主要7か国の中で最も低い順位となっています。国全体の生産を維持するためには労働生産性を向上させることが絶対条件ともいえます。
 次に、働き手を増やして労働力不足を解消するという対応策。これは、労働市場に参画していない女性や高齢者を労働力に回すということです。また、出生率を上げて将来の働き手を増やすという策もあります。つまり①労働生産性を向上させる②今ある人口の中で働き手を増やす③将来の労働力不足解消のため出生率を上昇させるという3点が、労働力不足解消の対応策として挙げられています。

<働き方改革の3つの柱>

 では、働き方改革の課題とはなんでしょうか。それは、働き方改革の3つの柱として掲げられている「長時間労働の是正」「多様な働き方の実現」「正規・非正規雇用労働者の格差解消」の3つがポイントになります。先ほど述べた働き方改革の対応策をすべて解決し、働き方改革を成功させることは企業とって簡単なことではありません。特にこの3つの大きな課題をすべて解決するには、企業の制度・仕事内容の抜本的見直しが必要になることが多く、コストや時間がかかります。しかし、働き方改革を実施するために一部の人間の負担が増えては意味がありません。働き方改革の成功は、企業にとってハードルが高く難しいのです。

<働き方改革の課題と解決策>

 では、働き方改革の課題を解決するにはどうしたらよいのでしょうか。企業によってその方針や取り組みは異なりますが、その解決策・対応策についてみていきます。
 まず「長時間労働の是正」についてです。日本の長時間労働時間、有給取得率の低さ、年間休日の少なさなど、世界と比較して働く時間が多いことは長年問題視されていました。働き方改革ではこれについて提唱し、改善しようと試みています。企業は「短時間勤務」や「フレックスタイム制」、「残業の事前申請制」など、労働時間の選択や管理を徹底する努力をしています。
 次に「多様な働き方の実現」についてです。育児や介護と仕事を両立することも目的として掲げられている働き方改革において、働き方の多様性の実現は避けては通れない課題です。勤務地を自分で選べる「在宅勤務」や「サテライトオフィスの導入・選択」のみならず、勤務時間を選択できる「短時間勤務」、「フレックスタイム制」なども導入企業が増え、その働き方の自由度は高まってきています。育児や介護で時間を取られてしまう人にとって大きな足かせとなっているであろう、場所や時間についての制約を無くし自由に選択できるようにするということは、結果として労働力不足の解消にもつながり、働き方改革を一歩成長に近づけることでしょう。
 そして「正規・非正規雇用労働者の格差解消」についてです。日本では正規雇用と非正規雇用の格差が長年問題視されており、それゆえに労働の機会を損ねている人もいるのではないかという指摘もありました。この格差を埋めるためには、非正規雇用者の就業規則の見直し、正社員登用制度の見直し・拡充など、企業としての在り方を見直し、根本的に改革していく必要があります。
 これらの課題は、解決することで「労働力不足の解消」につながります。また、働き方改革を進め、成功させ、社員の働きやすい環境・制度を作ることで生産性の向上も見込まれます。

3.働き方改革がもたらすメリット

 これまで働き方改革の概要や課題についてみてきましたが、働き方改革を成功させると企業や社員にどのようなメリットがあるのでしょうか。順にみていきます。

<働き方改革による企業のメリット>

 企業は働き方改革に対する取り組みを企業情報として開示することで社員を大切にする企業であるとイメージづけることができます。また、それにより入社希望者が増え、労働人口が増えたり、企業投資家からの投資が増えるなど、企業にとっての良い影響をもたらします。

<働き方改革による社員のメリット>

 働き方改革は働く人の「ワーク・ライフバランス」を尊重した改革です。働き方を見直し、自分に合ったスタイルにしていくことで仕事に対するモチベーションアップにもつながります。

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